岐阜市長選挙立候補予定者7名の方々に、岐阜の学校給食を考える会と岐阜のアレルギー児親の会Yummy!が共同で公開質問状を送付しました。

7名全ての方よりご回答をいただきましたので、回答内容を公開します。
(掲載順序は回答を頂いた順となっています)

———————-

【岐阜長選挙立候補予定者への公開質問状 吉田りえ氏の回答】

『質問(1) 地産地消・和食給食推進事業について、今後どのような具体策が有効とお考えですか。』

○地産地消事業について
地産地消の学校給食に関する政府の分析は、
1.栄養教諭の配置は都道府県により差がある
2.食育の指導体制に地域で差がある
3.食育に取り組んだ成果を科学的に検証し食育の 一層の充実を図る
というものであります。
地産地消の学校給食に関する推進は、文部科学省と農林水産省及び厚生労働省が連携して取り組まなければならない横断的なものであります。
こうした政策背景のもと、岐阜市においても、「ふるさと食材の日」が実施され、その他にもメニューにおいて、地産地消の献立開発がなされているところです。
今後、より地域の食材を活用することを推進及びメニュー開発も推進するなど工夫が求められます。
重要なことは、前述した政府の分析にもあるように、栄養教諭の配置や指導体制等、今後、財源論も含めて議論し、改善をしていかなければなりません。
その他、地産地消の学校給食システムを改良していくために、学校、地域、家庭、給食センターのより強い連携を構築してい かなければなりません。
具体的には、給食センターにおける地場産物の活用状況の調査、学校給食への地場産物の活用についての課題と共有、地場産物の安定供給体制の構築や利用拡大にむけての討議、生産者との交流等学校外での活動等の事業展開に取り組んでいきたいと考えます。

○和食給食推進事業について
岐阜市の和食給食推進事業は、その背景に、農林水産省の和食・食文化推進政策があります。
平成25年12月にユネスコの無形文化遺産に登録された和食文化を、国民全体で保護・継承していくため、平成28年3月に策定された第3次食育推進基本計画において、新たに掲げられた食文化の継承にむけた食育の推進等の重点課題の解決を図る為に農林水産省及び文部科学省の横断的な取り組みがなされているわけでありますが、学校における食育の取組を通じて、和食の保護・継承に係る連携推進が目標の第一段階での取り組みであると考えます。
今後と、和食と地域食文化がより一層連携したプログラム開発が必要であり、岐阜市において、そのプログラム開発過程に、地域の食文化のステークホルダーとして市民が参 加し、より地域食に近い入れ込みを進めていく必要があると考えます。

『質問(2) 学校給食に関する情報公開と市民の意向反映について、現状をどのように思われますか?また、現場の調理担当者や実際に給食を食べる児童生徒とその保護者の生の声を反映させる必要性について、どう思われますか?』

学校給食に使用されている調味料や加工品の成分表示など、原材料の詳細については、他市においてホームページにて閲覧可能となっている事例もあります。岐阜市も一般に公開すべきでしょう。
現場の調理担当者や給食を食べる児童生徒とその保護者の生の声を反映する仕組みづくりは、よりより学校給食の仕組みづくりにおいて、要となる軸だと考えます。

『質問(3) 自校給食から共同調理場に移行を進める自治体も少なくありませんが、岐阜市においては今後どのような計画が必要であるとお考えですか?』

自校給食・共同調理・民間委託によるデリバリー方式等メリットディメリットがある中、学校給食については、便利さやコストといった合理化効率化よりも、安心安全といったことがこれから重要になります。
こうした背景のもと、財源論の課題もあることから、現行の自校給食と共同調理場のミックスでのシステムの中で、それぞれの長所を活かしながら、子どもの食を守る為の施策を打っていく必要があります。
防災という観点 からの自校方式の推進は、考慮すべき方向性だと考えます。

『(岐阜アレルギー児親の会Yummy!の質問) 岐阜市内小中学校の食物アレルギー対応について、どのようにお考えですか。』

食物アレルギー症状のある児童生徒は、年々増加する傾向にあります。
なかでも多種の食物に反応するケースやわずかな摂取により強い症状を引き起こすケース等も増えており、生命を脅かす重大な事態の直接的な原因にもなっています。
まず、使用食材や学校給食加工品の原材料の明細書について、保護者に配布及びホームページにも掲載する必要があります。
牛乳アレルギー疾患のある児童生徒のためにお茶を代替、食物アレルギーの原因食品となる食材をなるべく複数の料理に使用しないこと、献立が変更になった際には、メール等配信することにより保護者に周知、保護者からの相談に対応すること等を基本とします。
アレルギー疾患をもつ児童のみなさんへのきめ細やかな対応をしなければなりません。
私の子どもも、アレルギー疾患をもっていました。3人の子どものうち2番目の子どもがひどく、食物アレルギー、アトピー、喘息をもっていました。
給食は、日々のことです。保護者のみなさんがご不安に思われることは当然です。
児童のみなさんと保護者のみなさんの不安を取り除くことができるような対応を行政ができるよう、また、メニューについては、一宮市や日進市のように、アレルギー疾患をもつ児童もアレルギー疾患をもたない児童も、双方が安心して食することができるメニュープログラムの開発も含めて取り組んでかなければならないと考えます。