任期満了に伴い、平成30年1月に行われる岐阜市長選挙へ立候補表明をした7名の立候補予定者の皆さんへ、岐阜の学校給食の会と岐阜のアレルギー児親の会Yummy!とが共同で、公開質問状を送付しました。

公開質問状の質問の内容、および各立候補予定者の回答を公開します。

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【岐阜のアレルギー児親の会Yummy! 質問状】

岐阜市で、アレルギー疾患の子をもつ親の患者会をしています、岐阜アレルギー児の親の会Yummy!と申します。
この度、岐阜市長選挙を迎えるにあたり、立候補者の方々は、近年拡大し続けているアレルギー疾患(食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症、化学物質過敏症など)の問題についてどのようなお考えをおもちでしょうか。
その中で今回は、学校給食の対応についてご意見をお聞かせください。

アレルギー疾患をもつ子どもたちの増加に伴い、園や学校において適切な管理や配慮をするために、文部科学省より「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」(2008年)、「学校給食における食物アレルギー対応指針」(2015年)が発行されました。その中では、学校給食における食物アレルギー対応の大原則が示されています。

1)食物アレルギーを有する児童生徒にも、給食を提供する。そのためにも安全性を最優先とする。

2)食物アレルギー対応委員会等により組織的に行う。

3)「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」に基づき、医師の診断による「学校生活管理指導表」の提出を必須とする。

4)安全性確保のため、原因食物の完全除去対応(提供するかしないか)を原則とする。

5)学校及び調理上の施設設備、人員等を鑑み無理な(過度に複雑な)対応は行わない。

6)教育委員会等は食物アレルギー対応について一定の方針を示すとともに、各学校の取り組みを支援する。

この大原則に基づき、食物アレルギー児も、他の児童生徒と同じ給食を食べることが出来るよう、以下のとおり切望しています。

1、全ての食物アレルギーを有する生徒に給食が提供できることを目標に、除去食・代替食の充実など更なる推進をお願いします。
アレルゲンとしての頻度の高い、卵・乳・小麦を原材料に使用しない献立にするなどユニバーサルな給食を実施することで、安全性を最優先とすることができます。

2、小学校に一人ずつ栄養教諭の配置をお願いします。
栄養教諭は、肥満、偏食、食物アレルギーなどの児童生徒に対する個別指導を行うことができるため、アレルギー児に対する配慮のみならず、食育基本法に即した食教育の推進を図ることができます。

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岐阜市では、食物アレルギーを有する多くの児童生徒が、無配膳対応(アレルゲンを含むものについては配膳しない)、除去食対応(アレルゲンを除去したものを提供)、弁当持参(除去食では対応ができないために無配膳となる主食・副食・飲用牛乳を持参する)という学校生活を送っています。
洋食の献立には、食材にアレルゲンを含むことが多くなります。

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命に直結することもあるアレルギー疾患は、現実に対応が求められる課題であり、その公益性、必要性は非常に高いと思われます。アレルギーの有無に関わらず、すべての児童生徒が学校生活を円滑に送り、給食時間を安心して過ごすことができるようにするために、立候補者の皆さまはどのようにお考えでしょうか。

【質問】
現在の岐阜市内小学校の給食対応について、どのようにお考えですか。
例えば、愛知県一宮市では毎週1回、卵・乳、小麦不使用の献立の日を設けています。
日進市では‘和食に親しむ’をテーマとして一汁二菜を基本とし、米飯の日を週4日以上としています。
年々増加傾向にあるアレルギー疾患をもつ子どもたちに対し、今後の現実的な対応について、ご意見をお聞かせください。よろしくお願いいたします。